FC2ブログ

日本のここがおかしい

長年の米国でビジネスマン生活をリタイアして 帰国後、日本を覆う閉塞感を見かねて、ブログ をはじめました。5年後閉鎖となったので 引っ越しました。

2018-11

スポンサーサイト

上記の広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。
新しい記事を書く事で広告が消せます。

国民主権

   福島原発事故の事故調査委員会が菅首相(当時)の過度の介入が事故対応措置の妨げになったと結論づけました。菅さんという人は東京工業大学出身の理科系ですから、常日頃取り巻きには、自分は理科系だから技術に詳しいと自慢していたのでしょうね。実際には学生時代には学生運動に明け暮れて、勉強などろくにしなかったはずですが、理科系という意識は心の底に常にあったのかもしれません。しかし、名目だけ理科系大学を卒業した人に複雑な原発の技術などわかるはずがありません。

事故直後冷却装置の専門家が冷却装置の設計図を官邸に送って設置を進言したら、菅さんが電話をかけてきて、おれが理解できないものを許可するわけには行かないといわれたとか。首相がそんなことわからなくてもと言い返したら怒鳴り返されておしまいになったそうです。結局、指導者としての度量が不足していたのでしょうね。

事故対応が始まった頃、東電社長が全員撤退したいと申し出たのに対して、菅首相は撤退は許さん、60才以上の人間は残せと言ったとか。そこまで生きたからもういいだろうと言うニュアンスを含んでいます。その発言を評価した人もいたでしょうが、東電は全員なんて言っていないと主張しており、真相はわかりません。アメリカ政府が、命がけで働く50人を讃えたそうですが、日本ではそんな言葉はあまり聞かれません。我々からみれば、その50人を含めた東電や東芝、政府の人間がこの事故をもたらしたのだから、自分たちで始末するのは当然だという事ですからね。戦国時代なら、この事態をもたらしただけで切腹ものの所を、事態打開のために切腹を許して、決死の作戦に参加させてやるというような感じです。

ハーバード大学のマイケルサンデル教授の白熱教室をやっていました。テーマは震災。一部見ただけですが、教授が、原発事故は自然災害か、政府や東電による人災かを会場の若者たちに聞きました。大体50:50位に分かれましたが、自然災害に挙げた女性に教授がなぜかと質問しました。彼女は、政府や東電の責任と言っても、私たち国民がそれを許したのではないか。国民が十分政治家や電力会社を監視しなかったのだから、国民も共同責任だ。だから政府や東電ばかりを責めても仕方がないと答えていました。

一瞬、私も良い事を言うとは思いました。民主主義では国民も権利だけではなく、責任も負う仕組みですからね。国民がもっと原発に反対していたり、政府と東電のなれあい体質を糾弾していれば、あんなことは起こらなかったかもしれません。しかし、彼女の言い分は論理的には正しくありません。会社で部下が失敗をした場合、課長が自分がもっと見てやっていれば彼は失敗しなかったのだからと責めないとしたら、組織としてはなりたちません。確かに最終責任は課長にありますが、それは部長や会社に対して責任を負うという事で、課内では課長は部下を叱らなければなりません。内容によっては解雇も必要です。  
原発事故でも、実際に最終的に責任をとらされたのは国民です。放射能汚染、避難、電力値上げ、計画停電などで多大の被害を受けました。それは我々が負託した政治家や官僚、そして電力会社がきちっと業務を遂行しなかったからであって、国民が政府のせいだ、電力会社のせいだと責めるのは正しいのです。

民主主義においては主権者は国民とされていますが、国民が直接政治を行うわけには行かないので、政治家や官僚に実務や決定を負託しています。それは選挙を通じて政治家を選ぶ事によって行われています。ですから主権者たる国民は政治家や官僚が失敗したら、先ほどの課長と同じように失敗した人たちを責める権利を持っています。

しかし彼女の言い分になるほどと最初思ったのは、日本人は選挙を通じて以外、ものを言わなさすぎるという事です。その選挙でも特に若者の投票率が低いと言われています。他の民主主義国ではもっと、若者を中心に、街頭にでて様々な主張をしています。日本も昭和40年代くらいまではもっと街頭に出ていました。私なんかも学生運動には参加しませんでしたが、就職後労働組合のデモには何度も駆り出されました。原発にしても、電力会社と政府のなれあいは、わかる人にはわかっていたのですから、国民がもっと圧力をかけていれば、政府や東電ももっと災害対策を真剣にやったかもしれません。10m以上の津波の危険を指摘した専門家もいたわけですから。

日本の国民運動がすたれたのは、共産党や社会党がこれを利用して、ソ連や中共よりの政策を政府にアピールしたからです。その究極が連合赤軍事件でした。この両党は日本の市民運動をゆがめた責任を感じるべきです。しかし現在はツイッター、ブログの時代になってきました。アラブの春を見てもわかるように、大きな武器になります。みんなが関心さえもてば、国民運動はもっと盛り上げられるはずです。今の政治の停滞は国民の無関心に由来しているのでしょうから。
スポンサーサイト

コメント

コメントの投稿


管理者にだけ表示を許可する

トラックバック

http://shonangentleman.blog.fc2.com/tb.php/48-be39e408
この記事にトラックバックする(FC2ブログユーザー)

 | ホーム | 

FC2Ad

 

プロフィール

独言子

Author:独言子
FC2ブログへようこそ!

最新記事

最新コメント

最新トラックバック

月別アーカイブ

カテゴリ

未分類 (66)

検索フォーム

RSSリンクの表示

リンク

このブログをリンクに追加する

ブロとも申請フォーム

この人とブロともになる

QRコード

QR

 

上記広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。新しい記事を書くことで広告を消せます。