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日本のここがおかしい

長年の米国でビジネスマン生活をリタイアして 帰国後、日本を覆う閉塞感を見かねて、ブログ をはじめました。5年後閉鎖となったので 引っ越しました。

2018-11

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AIJと天下り

   AIJの話もひどい話ですね。中小企業が加盟する厚生年金基金の金を預かって運用していたのですが、運用に失敗して2100億円もの金がほとんど残っていないという事です。その事実を隠して、高収益を上げているかのごとく報告書を作成して、新たに投資家を勧誘して、脱退者への返金に充てていたと言います。これらの金は中小企業が社員のために企業年金の資金として積み立てていたものです。中小企業は一社では運用単位にならないので同業者が集まって組合を作り、元金を大きくして運用してきました。

   この制度が出来た頃は高度成長期で運用すれば利回り5-8%位で運用できました。そこでもっと儲けようと国の厚生年金の資金を預かり、一緒に運用して、当初は儲けました。しかし、バブルが崩壊し、運用益は極端に下がり、社員に保証した5%がかせげなくなってきました。失われた10年ではせいぜい1%とか、ひどい場合にはマイナスにさえなっても不思議ではありませんでした。こうなると国から借りていた金にも穴が開くわけですから、それも含めて会社が穴埋めしなければなりません。

   この穴埋めが出来ないと最悪倒産という事もあり得ます。テレビでやっていた神戸のタクシー会社の組合では、一社が倒産すると、残りの会社が連帯責任を負わされているので、負債額が増えていきます。そのたびに倒産が出るので、結局、13社のタクシー会社がすべて倒産しなければ、解決?しないことになりました。こういう事を避けるためにAIJが宣伝した8%で運用できるという勧誘に飛びつき、多くの厚生年金基金が金を出しました。

   しかし今時8%で着実に運用できるなんて言う、うまい話がある訳がありません。浅川社長が手を出したのは、半ば、ばくちのようなデリバティブだったのだと思います。かつて野村証券で支店長を務めたと言って、そんなにばくちが強いのなら自分の金で大儲けできたはずですが、それをしなかった?のは、この投資の危うさを十分知っていたからでしょう。そしてこれだけの損失を出しながら、自分の給料は年7000万円取っていたという事で、まったくあきれた話です。これから、この年金基金加入の会社の倒産が多発していくのは明らかです。

   もう一度説明しますと、もしも組合会社が支払った金が運用に失敗して消えてしまったというのなら、社員に年金を払えないとか、減額するとか、遅らせてもらうとかで対処できるかもしれません。しかし、国の厚生年金からの借り入れの方が組合員の金より多いような現状では、国の借金は勘弁してくれないので、返済できなかったら倒産しかないわけです。先ほど言いましたように連帯保証ですから、一社倒産するごとに残った会社の負債額が増えていく仕組みですから、雪だるまのように倒産が増えていきます。

   そして、最後の疑問はどうしてこんないい加減な投資会社に騙されたのかと言う点です。そこがこの事件の腹立たしいところで、厚生労働省がこの事件の後調査した結果、厚生年金基金の三分の二にあたる335の基金に772人の社会保険庁のOBが天下っていたという事です。社会保険庁は厚生年金から金を貸してやる見返りに天下りを強要したのでしょう。当初はこれでもうかったから良いのかもしれませんが、バブル崩壊後損失の時代になると、今度は借金を返せず、OBにお引き取り願えなかったのでしょうね。そして天下り組のうち半分は投資の担当になっていて、しかも、運用の経験のある人は殆どいなかったというのです。

   そこでAIJでは社会保険庁のOBを顧問として雇い、その顧問は否定していますが、彼の人脈で全国に散らばる基金に天下ったOBたちを勧誘したのでしょう。もともと天下って、午前中新聞を読んで午後には帰るような仕事をしていたOBでしょうから、元OBの誘いに渡りに船と、何の警戒もせずに資金を委託したのでしょう。

   この結果、組合員に倒産が多発するでしょうが、結局、厚生年金から借りた金は返されないことになります。我々がもらっている厚生年金の資金がそれだけ減ってしまうのです。721人もの社会保険庁が天下るために膨大な組合の金が天下りの給料として、また今回の運用失敗損として消え、さらに我々の国が干渉する厚生年金まで減るのです。野田内閣が消費増税しなければ持たないと叫んでいる原因の一つにこの国の損失も入るわけでしょう。

   こういう事を考えても、この国は官僚、役人に食われてしまっているという事がよくわかります。
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